メキシコ留学記

メキシコの交換留学生が、メキシコ留学に関する情報、悩み、不安、愚痴などを書いています。否定的なコメントは別に構いませんが、礼節を書いたコメント及び暴言は削除、しつこい場合はコメント拒否リストに追加させていただきます。また、私のブログは議論を目的とするものではありません。

薬が少し効いてきた

9月の末頃、私は失敗続きでさらに不安もあり、精神が崩壊していました。そして毎日のように暴れ続け、でかい椅子を持ち上げて思い切り壁に叩きつけたり、タンスの扉を思い切り蹴って破壊したり、自分を思い切り殴りつけたり、本当にひどい状態でした。その状態を打開するため、不安の軽減とイライラの軽減を目的として10月の始めあたりから、ADHD用の薬を飲み始めていました。最初の頃はなかなか効き目が感じられず、もう薬を飲んでもダメなら帰るしかないと思っていましたが、10月の末頃から少し効き目が感じられるようになり、11月の始めに飲む量を倍に増やしてからは、大分効き目を感じられるようになりました。

具体的にどのような効き目が出てきたかというと、まず暴れ続けなくなりました。何かで失敗してとてもイライラして暴れ始めたとしても、机を二回けるぐらいで『このくらいでやめようと』思い収まるようになりました。また、自分をビンタすることはあっても殴ることはほとんどなくなりました。また、暴れている途中にカウンセラーのアドバイスを思い出し、実践できるようになったことも大きいです。

他の効果としては気持ちが切り替えやすくなりました。何か不安に囚われてしまったとしても、ずーと思考がループするのではなく、一定時間たったら、カウンセラーの方に言われたアクティビティーなどをやったりしながら、これ以上考えてもしょうがないと思えるようになり、別のやらなければならないことをやれるようになりました。もちろん、不安に関しては強迫神経症を患っているので、毎回うまく行くわけではありませんがそれでも前よりはうまく強迫観念を流せるようになってきました。

状況や環境は悪化する一方ですが、薬が効いてきてくれたおかげで、自分の精神は少し楽になりました。しかしながら、限界状況であることには変わりありません。早く留学が終わってくれることを祈るばかりです。

スーツケースを無事に持ち帰れるか不安

私が飛行機の国際線に乗るためには、首都のメキシコシティまでバスでいかなければなりません。その際に、スーツケース等の大きな荷物を預けなければならないのですが、今まで一度も預けた事がなく、当日ぶっつけ本番で係員の人に聞きながらやるしかないので、不安で仕方がありません。何故ならうまくできなければ、私のスーツケース等の荷物が全てなくなってしまうからです。まだ帰国まで大分ありますが、毎日不安でこれについて考えてしまって眠れなくなってしまう事も少なくありません。以前は友達が調べてくれると言っていたので少し安心していたのですが、つい最近調べた結果やっぱりわからなかったと言われてしまい、不安が倍増してしまったのです。

まだ預ける際は、だいぶ前にざっくりとやり方を聞いた事があり、ターミナルも小さく周りに係員さんもたくさんいるのでなんとかなりそうなのですが、問題は受け取る時です。荷物を預けられても受け取れなければどうしようもありません。メキシコシティはターミナルも非常に大きく、荷物の受け取り場所がどこにあるのかすらわかりませんし、どうやって荷物を受け取るのかもわかりません。ターミナルのマップを見ても書いてないので、到着したあとに近くにいる従業員か、運転手さんに聞くしかありません。もし近くに誰もおらず場所がわからず、荷物を受け取れない事を考えると、本当に不安で仕方ありません。

とにかく、カウンセラーの方には先の不安は考えず、頭とりをしなさいと言われたので、とにかく頭とりをしながら、不安にとらわれず過ごしていけるように頑張っています。無事スーツケースを預け、そして受け取る事ができたら、ここにその方法を書かせていただきたいと思います。

メキシコ二種類のタクシーの違い

メキシコのタクシーは、大きく分けてLibreと呼ばれる流しのタクシーとSitioと呼ばれる停留所でチケットを買ってのったり、電話で呼んで乗ったりするタクシーの二つがあります(高級ホテルが持っている専用タクシーを除く)。それぞれ勧誘されるので、少しうざいです。

Sitioタクシー

Sitioのタクシーの勧誘はチケット売り場の前で、『Taxi? Taxi?』と呼ばれるぐらいなので、うざいといえばうざいですが、そもそも乗る前にチケットを買わなきゃならないので、無視して素通りすれば問題ありませんし、営業をかけられるのは空港のターミナルのチケット売り場ぐらいなものです。バスターミナルのSitioタクシーのチケット売り場では、営業すらかけてきません。

Sitioタクシーに乗るためには、上記で書いたチケット売り場(taquilla)に行ってまず行先の住所をいい、該当区域に当たるチケットを買い、タクシー乗り場へ行きそのチケットを運転手に渡し、行先をいえば大丈夫です。Sitioタクシーは基本的に安全で、すでにチケットも買っているので、それ以上のお金は取られず、ぼったくられることもないです。また、電話で呼ぶSitioタクシーもあります。この場合は、チケットではないので、運転手によって多少金額が違いますが、それでも安全で、そこまでぼったくられることはないと思います。電話番号は観光地であれば、地球の歩き方等のガイドブックに書いてある場合があります。

Libreタクシー

Libreタクシーは、停留所に止まっているタクシーではないので、普通にそこら辺を走って、道行く人にクラクションを鳴らしたり、人の前をゆっくり走ったりして、勧誘をかけてきます。これが結構やかましいですし、車がちょうど捌けてきたところで、急いで道を渡ろうとしているのに、目の前をゆっくり走られたりして、また車が来たりするとマジでムカつきます。Libreタクシーの勧誘は本当になんとかして欲しいです。

LIbreタクシーに乗るためには、道でタクシーに見えるように人差し指を出しせば、止まってくれます。これは、メキシコで路線バスに乗る際も同じサインを出します。そして、値段が決まっていないので、必ず乗る前に行先を伝え、値段交渉をしましょう。もしふっかけられるようなら、断って別のタクシーに乗った方がいいです。

そして、このLibreタクシーは防犯上あまり使わない方が良いとされています。なぜなら、白タクの場合もありますし、Libreタクシーを使ったことによって強盗などの事件に巻き込まれるケースが少なくないからです。もし、Libreタクシーを使うのであれば、ケータイ電話を取り出し、誰かに電話してるふりをしながら、そのタクシーの番号を言って、だいたい何時ぐらいにつくかを伝えるといいと思います。また、車の中から鍵をかけるのも忘れないようにしてください。

以上がメキシコのSitioタクシーとLibreタクシーの違いでした。防犯上できる限り、Sitioタクシーを使うことをおすすめいたしますが、万が一Libreを使わざる負えなくなった場合は、私のアドバイスを参考にしていただければ幸いです。

メキシコのwhats app のグループはカオス

日本の大学ではあまり見ない光景ですが(私が出くわしてないだけかもしれませんが、)メキシコの大学の授業では、担当の先生主導でその授業のWhats App のグループを作ったりします。もちろん全ての授業であるわけではありませんが、結構多いことみたいです。また、もちろん日本の大学のように学科のグループや留学生専用のグループもあったりします。

このようなグループには休講などの情報もいくので必ず入らなければならないのですが、私はこのようなWhats Appのグループにはできれば入りたくありません。何故なら、重要な情報はほとんどなく、朝御飯の写真とか、ジョークとか、どっか遊びにいかない?とかそんな情報ばかりだからです。そしてそんなくだらない話を公共のグループで結構な時間話してたりするので、本当に迷惑です。まだ学科のグループだけなら理解できますが、授業のグループでもそんな感じなんで本当に困ります。何故なら、留学生は一々そのグループにあるメッセージを読み、重要な情報かどうかを見極めなければならないからです。

こういったことがあるので、生徒達だけでグループを作らせて、自分はそのグループに入らないという先生もいます。その先生は『自分はジョークとかその他のことには興味がないから、グループに入っている生徒の内の一人だけに教えて、その生徒に伝言として伝えてもらう』といっていました。自分としては、いや俺もジョークとか重要じゃない情報には興味ないんだけど、俺は入らなくちゃいけないの?って思いました。ジョークを書いたり、関係ない話で盛り上がっている人なんて一部なんで、贅沢を言えば何か別の方法を考えて欲しかったです。

日本の大学であれば、授業用のwebサイトがあるため、Lineのグループなんかに入らなくても授業に関する様々な情報を知ることができます。メキシコの大学にもこのようなサイトはあるのですが、うまく活用できていない先生が多いです。

これからメキシコが何十年後かに発展し、日本のようになった時には今のようなサービスはなくなっているような気もするので、メキシコの大学が日本のようなシステムを使う日は訪れないのかな?なんて思いました。

留学の成功に大事なこと

私はこのブログで散々メキシコの悪口というか悪い点を書いていますが、メキシコが全ての人にとって悪いとは思っていません。また、メキシコの所為で留学が失敗になったとも思っていません。勿論日本の大学のせいでも無ければ、メキシコ人の所為でもありません。そして、私の所為でも無いと思っています。つまり、誰のせいでも無いんです。

何故なら全ては相性と組み合わせとタイミングだからです。アメリカでは暮らせるけど、フランスでは暮らせない人がいるように、後進国で伸び伸びと暮らせて、先進国では息苦しさを感じる人がいるように、全てはその人個人の性格や体質、性質とその国の文化や国民性、気候の相性なんだと思います。小さい規模で言えば、私は東京では伸び伸びと暮らせますが、大阪では難しいです。

そして、タイミングです。その時どんな人と巡り合って、どんな事が起きて、どんな事をするのか。これは運が必要だと思います。これこそ全くコントロール出来ない事ながら、留学の成功に一番重要な事のように思えます。

私はどんなことでもこれらが重要だと思っています。失敗した時だけでなく、成功した時も環境とタイミングと相性全てが揃ったんだなと思います。決して自分の努力の所為だとは思いません。何故なら努力することは、誰もがしていることであり、失敗しようがしまいが、それは大前提の所にあるからです。

 

今回の留学の失敗で自分の事をより知ることが出来たので、次海外に住むことがあればその知識を存分に活かして、国を選びたいと思います。

これからの人生どうすればいいかわからない

メキシコ留学に行く前の自分は、卒業及び就職前に留学に行くことによって、スペイン語をさらに極めて、スペイン語を飯の種にするつもりでいました。さらに、留学期間中に色々な物を見て、色々な人と関わって、将来のヴィジョンをはっきりさせ、これからどんな道に進んで行くのかをしっかり決めようと思っていました。私は以前から海外で働きたいとも考えていたので、その迷っている道の中には駐在員として、メキシコで働くという選択肢も入っていました。

しかしながら、現実は厳しい物でした。メキシコ留学は何をやってもうまくいかず、上がるはずだった語学力は急激に低下し、色々な人と関わるつもりが、メキシコ人がどうも生理的に合わないせいで、対人恐怖症に近いような状態になり、前よりも人と関わることが怖くなってしまいました。さらに言えば、私は留学前からあまり人を信用しないタイプだったのですが、留学してメキシコ人と関わるようになってから、余計人のことを信用できなくなってしまいました。そんな感じでメンタルがやられ、家に引きこもりがちな日々を過ごしているため、色々な物を見ることもできていません。何よりもう何もする気が無いんです、頑張ろうというガッツがもうなくなってしまいました。

こんな状態になると、メキシコ留学で成そうとしていたことが何一つできておらず、自分は進化したと言うよりかは退化してダメ人間になってしまいました。そして、メキシコ留学で海外で暮らすと言うこと自体がトラウマになってしまい、自分の選択肢の一つであった海外で働くと言う気ももう完全にありません。

つまり、留学に行くことによってはっきりさせるはずの将来のヴィジョンが完全に見えなくなってしまいました。スペイン語もできずガッツもわかない私は、これからどうやって生きて行けばいいかまったくわからなくなってしまいました。留学して何かが見つかる人もいれば、留学をしてあらゆるものを失い、おまけにどうしていけばいいか何もわからなくなった人もいるということを頭にいれて頂ければ幸いです。

外国人に日本語を教えるよりも日本人にスペイン語を教えた方が百倍楽

私は自身のスペイン語の勉強も兼ねて、大家さんの娘さんに日本語を教えています。大家さんの娘さんが持っている、日本語のテキストを一緒に解きながら勉強しています。勿論、私はスペイン語がそこそこ話せるので、問題の意味がわからない場合の解説や例文の翻訳、そして作文問題など大家さんの娘さんが自分で採点できない問題の採点等はしてあげることができます。

しかしながら、私は日本語の母語話者であり、日本語を外国語としてしっかり勉強したわけでもなければ、日本語教員養成課程を受けて、日本語教育を学んでいるわけでもないので、なぜそれが間違いなのかやどの場面でどのように言葉の言い換えをするのか、どうやって語尾を変えるのか等自分が自然に行っているものを説明することは、できません。動詞の活用や語尾変化などは、何も考えずにやっているので、どうやってそれを行えばいいのかは自分でもわからないですし、どういう仕組みで成り立っているのかもわからないからです。そのため、勿論日本語を教える際の料金はもらっていません。自分では十分に教えることができていないのがわかっているからです。

このような問題に直面すると、外国人に日本語を教えるより、日本人にスペイン語を教えた方がはるかに楽なんだなと分かります。なぜなら、スペイン語は自分が外国語として勉強して覚えたもののため、動詞を活用する時も、文章を書く時も、会話する時も常に頭で考えて行い、感覚でやっていることはほぼ一つもないからです。この場合、なぜこの文章がおかしいのか?等を文法事項に沿って順序立てて、しっかりと説明することができます。さらに、自分が勉強したノウハウを相手に教えてあげることだってできます。

私が書いたことを裏付けるように、昔言語学の先生がこんなことを言っていました。『母語は人間がもともと持っている言語機能が働き、勝手に覚えた物、つまり歩く、見る等と同じような行為であり、第二言語は勉強して覚えるものなので、数学やその他勉強と同じように、処理能力や記憶力、知識などが関係してくる。よって、同じ言語でも習得するプロセスが全く違なる。』つまり、母語第二言語は全くの別物であり、私は日本語の母語話者だからこそ、うまく教えられないということなんです。

また、この話から日本語を話せるアメリカ人に『日本語と英語どっちが難しい?』なんて聞く質問は大分ナンセンスなことが分かります。こんな質問をする人はたくさんいますが、された方は困りますね。母語第二言語を比べることはできませんから。僕もメキシコにきて、この手の質問をされて結構困りました(笑)